世の中には多くの健康食品があります。
オーガニック,無添加,砂糖不使用,低糖質,無農薬… など挙げればきりがありません。
二つのものを比較して,「あ,こっちの方が少し値段が高いけれど添加物が入ってないからこっちにしよう!」となど自分の頭で判断していくことが健康への道として大切な心構えです。
このあたりの意識を変えるために,以下のような記事も書いています。
ですが,時間もお金も限られている中,大量の商品や情報がある中で一体何から手を付けて変えていけばいいのか?迷うところですよね。
そんな人は,まず「塩」から変えてみてはいかがでしょうか?
塩の重要性
古今東西,人間にとって塩は大切な食べ物でした。
海の近くであれば,豊富な塩がありますが,内陸部の国や地域にとって塩をどう確保するかは重要な課題で,時には塩をめぐって争いが起こることもありました。
「敵に塩を送る」という言葉があるように,塩がないと相手が困るというのは昔の人もよく承知していました。
人間にとって塩の主成分であるナトリウムは不可欠なミネラルです。
ナトリウムの摂り過ぎは血圧を上げると言われていますが,それはナトリウムは血圧を維持するはたらきがあるからであり,必要なナトリウム量がないと生命維持に必要な血圧が保てなくなります。
他にも極端にナトリウムを減らすことは多くの不定愁訴(倦怠感,筋力や気力の低下,立ちくらみ,冷え性など)の原因になると言われています。
塩は体に悪い?
塩分の摂り過ぎは血管疾患の原因となる高血圧の引き金になるから体に悪い,と多くの人は信じています。
実際,医者からも減塩指導が行われ,1日あたり5g程度に抑えるよう言われます。
病院食を食べた人ならおわかりだと思いますが,減塩された食事は味気なくて物足りないですよね。
しかし,アメリカ合衆国で約21万人規模で行われた国民栄養調査では心臓血管疾患による死亡率は,食塩摂取量の最も多いグループが一番低く,摂取量が最も少ないグループが死亡率が高いという驚くべき結果でした。
体に必要なミネラルを減らし過ぎることは弊害になることを知らなければなりません。
では,なぜ塩は悪者になっているのでしょうか?
それは現代人の多くが口にしている塩が精製塩だからです。
精製塩とは,海の水を蒸発させて作る塩と違い,人工的に塩化ナトリウム(NaCl)を抽出させたものです。
これだけ純度が高い塩化ナトリウムは食品というより,理科の実験などに使う化学製品とと呼ぶ方が近いかもしれません。
これを積極的に摂取することは,すぐナトリウムの摂り過ぎになってしまいます。
いい塩とは?
いい塩とは「海塩」のことです。
塩は本来,ナトリウムの他にもマグネシウムやカルシウム,カリウムなど豊富なミネラルを含んでいます。
ですので,精製塩は塩辛さ(しょっぱさ)しか感じませんが,海塩はほんのりしたにがみや甘みも含んでおり,それが食事の味を深めたりしてくれます。
マグネシウムは,日本人が不足しがちなミネラルの一つですが,体内で多くの代謝に関係しています。
カリウムはナトリウムと拮抗作用があり,片方だけでなく両方とることで血圧などのバランスを整えてくれます。
このような海塩であれば,減塩をさほど意識しなくてもナトリウムだけの過剰摂取にはつながりにくいと言われています。
おすすめの塩
個人的におすすめな海塩は以下の3つです。
宗谷の塩
これらの塩は多くのミネラルを豊富に含んでいます。
宗谷の塩を例にとってみると,
100gあたり
ナトリウム 71.8g
カリウム 1010mg
カルシウム 1070mg
マグネシウム 3040mg
と多くのミネラルを含んでいます。
このような塩は,多くの種類のミネラルを摂取できるうえに,食事の味も一段引き上げてくれます。
参考になれば幸いです!