こんにちは。
毎年冬になると気温が下がり,乾燥する時期に入りますね。
乾燥する時期には肌の保湿が大事ですが,そもそも肌を保湿するとはどういうことなのでしょうか?
今回は,安心で,効果的な皮膚の乾燥対策について考えてみたいと思います。
皮膚が乾燥する仕組み
皮膚は,表面から角質層,表皮層,真皮層の構造に分かれており,皮膚の潤いとは表面の角質層の水分量によって決まります。
そして,角質層の水分は血液中の水分が真皮層→表皮層→角質層と移動していくことで供給されています。ただし,角質層の水分は空気中へ蒸発していきますので,
血液からの水分量 > 蒸発する水分量 であれば肌は潤い,
血液からの水分量 < 蒸発する水分量 であれば肌は乾燥します。
ということは,角質層の表面に膜をつくり,水分の蒸発を防ぐことが重要であり,通常,肌はこの膜として毛穴から皮脂を分泌しています。
現代人は自ら肌を乾燥させている
しかし,現代人は合成界面活性剤を含んだボディソープなどで強力に角質層表面の皮脂を洗い流しているため,現代人に乾燥肌は多いと言われています。
究極,お風呂に入らないことが最強の肌保湿法ですが(笑),そういうわけにもいかないので,ボディソープの使用量を極力控えたうえで,皮脂のように角質層表面に膜をつくってくれる保湿剤を肌に塗布することで乾燥を防ぐことができます。
では,この保湿剤はなにが適しているのでしょうか?
多くの人は,ハンドクリームやボディクリームを塗布しています。
しかし,このクリーム系の保湿剤は,保湿するどころか,肌に有害です。
このクリームの製造方法は,マヨネーズとよく似ています。
マヨネーズは酢と油に卵黄を加えて作られています。
餃子を思い出していただきたいのですが,酢にラー油を入れると酢の表面にラー油が浮いて,決して混ざり合わないですよね。
それなのに,なぜマヨネーズが混ざり合わさるかというと,卵黄に含まれるレシチンの乳化作用によって水と油が混ざり合うようになるからです。
クリーム系の保湿剤も,A〔水溶性成分〕+B〔脂溶性成分〕+C〔乳化作用のある成分〕で作られます。
そして,問題なのがこのCの乳化作用のある成分が合成界面活性剤であることです。
合成界面活性剤はボディソープやシャンプーの他,食器用洗剤や,洗濯用洗剤にも含まれていて,強力に汚れを落としてくれる家庭の強い味方です。
それを確認するためにハンドクリームでキッチン回りを掃除してみるといいです。
ギトギトの油汚れがきれいに落ちることが確認できると思います。
ハンドクリームは,キッチン回りの掃除に使用することが科学的に正しい使用法なのかもしれません(笑)
そんなものを肌に塗るとどうなるか…
当然,皮脂はなくなり乾燥します。さらに,人間の細胞は脂質二重膜でできているため,この細胞を破壊し,肌荒れの原因にもなります。
メーカー側は,そんなこと悟られたくないのでクリームの中に保湿成分を配合をしているとアピールしてますが,量としては圧倒的にクリームの方が多いわけですから、保湿成分による保湿作用よりもクリームによる乾燥作用の方が上回るのは想像に難くありません。
とはいえ,クリームを塗ってすべすべした肌になったと実感したことのある人もいると思います。
ですが,あのすべすべ感はクリームを塗ったことで肌表面の摩擦が減っただけに過ぎません。石鹸を手に塗るとヌルヌルするあの感じと同様です。
信じられないのであれば,ご自身の肌にある擦り傷にクリームを塗ってみるといいです。かなりヒリヒリすると思います。あれは細胞が強力に破壊されている証拠です。
決して真似をしてはだめですが,クリームが誤って目に入った時も強烈に痛かったです。あれも合成界面活性剤による効果です。
安心かつ効果のある保湿剤とは?
ならば,結局何がいいの?
おすすめはワセリンです。
薬局に売ってある白色ワセリンをおすすめします。安いですし。
ワセリンは皮脂のように角質層表面に膜をつくってくれます。ワセリンを手に塗布した後に手を水で濡らしてみると強力に水をはじいてくれるのが実感できます。
また,ワセリンは人体に無害で,たとえ,傷口に塗っても,口の中に入れても,目の中に入れても痛みを感じません。
ということで,これから寒くて乾燥する日が続きますが,安くて,安全で,保湿効果の高いワセリンで肌の乾燥を乗り越えましょう!
では,また!