こんにちは!
以前このような記事を書きました。
忙しい人向けに要約すると,
・お粥は水分と糖質のみで成長に欠かせない栄養素が足りない
・母乳は脂質やタンパク質を豊富に含んでいる
・生後半年過ぎから赤ちゃんの体内で成長に必要なミネラル,特に鉄が不足する
という内容です。
このような話をすると
「鉄を積極的に摂取させる必要はわかったけれど,何を与えたらいい?」
「ほうれん草をたくさん食べさせればいいのかしら?でもあまり食べてくれない」
といった声を聞くことがあります。
ここは私たちも悩んだ点でした。
そこで,離乳食で赤ちゃんの鉄不足を解消するための方法について紹介したいと思います!
ほうれん草やひじきは鉄分摂取に向いていない
鉄分摂取と言えばほうれん草やひじきを思い浮かべますね。
しかし,結論から言うとほうれん草やひじきなどに含まれる植物性の鉄分は吸収率が悪く,鉄分摂取があまり期待できません。
また,現代の野菜は昔の野菜に比べて鉄分も含めた栄養素の量が減っていることが問題になっています。
特にひじきに関しては,昔は鉄窯で茹でていたから鉄分が多かったけれど,今はステンレスの窯でひじきを茹でているため,鉄分の量は少ないのです。
ということはそもそもひじきそのものではなく鉄窯から溶出した鉄分だったのですね。
また,うちの子もそうでしたが,そもそも赤ちゃんは本来,野菜をあまり好みません。
野菜を食べてもらいやすくするためにペースト状にして何かに混ぜたりすれば食べてくれますが,ほうれん草の葉っぱをそのまま目の前に出して喜んでくれる赤ちゃんは少ないようです。
鉄分摂取は動物性食品が基本
植物性の鉄分に比べて動物性の鉄分は吸収率が高くなります。
ですので,赤ちゃんの鉄分摂取も動物性食品を豊富に与えることが基本になります。
また,動物性食品は赤ちゃんの成長に欠かせないタンパク質や脂質の摂取源としても重要です。
鉄分が豊富な動物性食品の代表的なものは,
牛の赤身肉(2.4mg)
シジミ(8.3g)
アサリ(3.8g)
豚レバー(13mg)
カツオ(1.9mg)
卵(1.5g)
などがあります。()内の数値は食品100mg中に含まれる鉄分量
これらの食品を離乳食期から与えることを意識してみてください。
離乳食初期には何を与えればいい?おすすめはボーンブロススープ
上記の食品は,1歳を過ぎた赤ちゃんであれば自分で手づかみ食べをして,生え始めた歯でモグモグと噛むことが出来ますが,生後半年過ぎの赤ちゃんであれば難しいかもしれません。
そうであっても,細かく刻んだり柔らかく煮たりなどして与えてほしいですが,手間もかかりますよね。
そのようなときにおすすめなのが「ボーンブロススープ」です。
ボーンブロススープとは骨付き肉や香味野菜をじっくりことこと煮ることで,肉や野菜から鉄などのミネラルやその他の栄養素が溶け出したスープのことです。
私がよく作るスープのレシピは
①圧力鍋に鶏手羽元や豚スペアリブなどの骨付き肉とセロリや玉ねぎなどの香味野菜をぶち込む
②水をたっぷり入れる
③塩を入れる
④30分圧力をかけながら煮込む
以上です(笑)
③の塩に関しては以下の記事もご参照ください。
生後5~6か月の赤ちゃんに水分補給代わりにスープを飲ませることもできますし,柔らかくなった肉や野菜をほぐして食事として与えることもできます。
あの手この手で鉄分摂取を意識する
鉄分は重要な栄養素にもかかわらずどうしても不足しがちな栄養素です。
先程,動物性の鉄分は吸収率が高いと述べましたが,それは植物性との比較であってやっぱり食品からの鉄分の吸収率はなかなかあがりません。
鉄分を意識的に摂取するコツとして,食器類を鉄製に変えることも工夫の一つです。
先程,ひじきの鉄窯の話をしましたが,南部鉄器を使用したり,鍋の中に鉄たまごを入れたりとあの手この手で鉄分を摂取する工夫をしてみることが大事です。
赤ちゃんにとってもそうですが,お母さんにとっても鉄は大切な栄養素ですので,親子で積極的に鉄分を摂取することをこころがけましょう!
参考になれば幸いです!
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