今日は長生きしてもらうための犬の食事の話。
1.我が家の犬の話
私は犬を飼っていました。
過去形になっているのは寿命を迎えたからです。
16年生きてくれました。
犬としては長生きした部類に入ると思います。
もちろん,そのくらいの年齢まで長生きした犬がいる家庭も多く存在すると推察しますので,特段珍しいことではないのですが,こうしてわざわざ書こうと思ったのは,我が家の犬は健康寿命という点でも長い方だと感じたからです。
さすがに最後の数か月は動くのもままならない状態でしたが,15歳の時に動物病院では「15歳にみえないなぁ」と言われてました。
そして,亡くなる数か月前まで散歩を好み,走り回ることができていました。
また,亡くなる直前まで食欲が旺盛で,
亡くなったときは,歯は一本も抜けずにすべて生えそろっており,
毛並みもきれいな状態でした。
我が家の一例だけを元にこれから話す内容が正しいというつもりは毛頭ありませんが,
高齢犬の食事についていろいろ悩みながら,多くのことを調べて実践した我が家の取り組みが,実際に上記のような結果(という表現が適切かわかりませんが)をもたらした,という一つの成功例としてみていただければと思います。
2.我が家が犬の食事で心掛けたことと,その理由
我が家が高齢犬の食事で心掛けたことは3つあります。
(1)高タンパク質
(2)高脂質(動物性脂肪)
(3)手作り
(1)高タンパク (2)高脂肪
一般的に販売されている高齢犬のフードは,成犬用のフードよりも低タンパク,低脂肪になっていることが多いのですが,長生きしてもらうためには高齢犬こそ高タンパク,高脂肪である必要があると考えています。
野生のオオカミは,子犬と成犬,高齢犬によって食べるものは変わりません。
子犬用,成犬用,高齢犬用とフードを分けるのはメーカー側の都合でそうなっているだけです。
そして,何より大切にしているのは,
「体は食べたものでできている」という考え方です(これに関しては人間も同じ)。
年をとって関節が痛くなるのは,関節の材料になるものが不足して関節がすり減ったから
年をとって筋肉が衰えるのは,筋肉の材料になるものが不足して維持できなくなったから
年をとって血管の病気が増えるのは,血管の材料になるものが不足しているから
だからこそ,その材料(栄養)をたくさん摂取しましょうという考え方です。
タンパク質も脂質も体づくりには欠かせない材料です。
脂質に関しては,植物性脂肪よりも動物性脂肪の方が体づくりに適しています。
※ちなみにタンパク質の語源は古代ギリシャ語の proteios は「最も重要なもの」という意味があり,文字通り,タンパク質はヒトの体にとっても最重要な栄養素です。
犬にも若いころからこれらを豊富に与えるのが良いと考えてます。
(3)手作り
また,市販のフードではなく,手作りにこだわるのは,
①市販のフードが信用できないこと,
②手作りでも意外と安上がりであること が理由です。
①
残念ながらドッグフードの製造における表示義務や衛生基準,使用される食材の質は人間のそれよりもはるかに低いです。
ヒューマングレードの食材(人間が食べても安全な食材)が使われているフードは希少かつ高価である場合が多いです。
また,見落としがちなのが,酸化や高温加熱によって栄養素の質が著しく低下する点です。(特に脂質やビタミン)
せっかくフードに入れた栄養素が犬の口に入る時点で,質が悪いものになっているなら意味がありませんよね。ドッグフードはお世辞にも新鮮とはかけ離れています。
②
これらを踏まえ,人間の食事をつくるついでに犬の食事も一緒につくってしまいましょう。
そうすれば時間の面でもコストの面でもそれほど手間になりません。自分の分が少し減るだけ,という感覚です。
※ちなみにうちの母は,作った食事をまず犬に与え,その後に人間用に味付けしたりアレンジしたりしたものが私の食卓に並ぶので,「あんたの食事は犬様のおこぼれよ」とよく言われていました(笑)
3.犬に与えたい食材
犬に与えたい食材としては
(1)鶏もも肉
(2)鶏手羽もと
(3)卵(全卵)
(4)バター
(5)生クリーム
(6)レバー など,これらの食材を我が家では与えてました。
4.手作りレシピ
(1)ゆで卵
これは説明不要ですね。食べやすい大きさにカットしてください。
卵は栄養価が大変高いのでお勧めです。
(2)チキンスープ
我が家での主食はこれでした。
②仕上げにバターor生クリームを入れると風味が増します
アレンジでかきたま汁風に溶き卵や,角切りレバーを入れると喜んで食べます。
写真で伝わると思いますが,冷蔵庫で冷やすとコラーゲンがプルプルに!(美肌にも良い!?)
参考になれば幸いです。