おはようございます!
昨今のランニングブームもあり,一般市民ランナー向けにランニングシューズなどの市場は大きくなっています。
ハーフマラソンなどに参加する人たちも多くいますね。
これらの長距離走に参加するにあたり,どんなシューズを履くか?を考えることはとても大切ですが,それ以上に,「何を食べてエネルギー源を確保するか」・「何を食べてエネルギーを持続させるか」,を考えることの方が大切です。
今回は,長距離走のための食事について話していこうと思います。
エネルギー源と言えば炭水化物??
真っ先にエネルギー源として上がるのは糖質を含む炭水化物ですよね。
以前は,試合前日にマラソン選手がうどん,パスタ,おにぎりなどを食べてエネルギー源を溜めようとするカーボンローディングが流行っていました。
食事から摂った炭水化物由来の糖質はグリコーゲンというかたちで肝臓や骨格筋に貯蔵されますが,その量は肝臓で約100g(400kcal),骨格筋で400g(1,600kcal)程度です。
エネルギー源としての脂肪はどうか?
グリコーゲンの貯蔵量を考えれば,極端な話,100kmを走りぬくウルトラマラソンなどでは糖質由来のエネルギー源だけでは足りず,枯渇してしまいます。
糖質より貯蔵量が多く,持続できるエネルギー源は何か?
それは脂質由来の脂肪酸が挙げられます。脂肪は,体脂肪として体内におおよそ80,000kcal分貯蔵されており,枯渇することはほぼないといってよいでしょう。
そして,脂肪酸はエネルギー代謝という観点から見ても非常に効率のよいエネルギー源といえます。
エネルギー代謝から見た脂質
体内で使われるエネルギーは,「アデノシン三リン酸」,通称ATPと呼ばれるものです。
食事から得た糖や脂肪が持つエネルギーはATPに変換されてはじめて使うことが出来ます。
そして,糖と脂肪を比較した時に,代謝を通じて得られるATPの量には圧倒的な差があります。
糖由来のグルコース1個から得られるATPは嫌気性の解糖系から2個,ミトコンドリア内のクエン酸回路,電子伝達系から36個の合計38個です。
それに対して,脂肪酸からは最終的に129個のATPが得られます。
この意味で,脂肪酸の方が効率的なエネルギーといえます。
しかし,実際に脂肪酸主体のエネルギーで運動するためには,普段の食事を変える必要があります。
糖質の摂取量を減らして脂肪酸摂取を増やしていきます。
バターやラード,生クリーム,MCTオイルなどがいいと思います。
その上で,タンパク質の摂取量を増やすこと,代謝の際に補酵素となる鉄などのミネラル,各種ビタミンを増やすこと,これにより脂肪酸燃焼代謝の身体に変えていくことで脂肪酸を効率よく使える身体になっていきます。
こうした身体になれば理論上はマラソン等の長距離走の際に途中でエネルギー切れを起こすことなく走り切ることが出来るようになります。
寒い時期はランニングに適したシーズンです。
シューズをこだわることも大切ですが,走る前の食事も意識してみてはいかがでしょうか?
参考になれば幸いです!