こんにちは!
健康的な食事を意識した時に,耳にタコができるほど聞いてきた言葉は,「バランスの良い食事」をこころがける,ということ。
一般的に「バランスの良い食事」と聞いたとき,具体的にそれは何を指すのでしょうか?
肉と野菜の分量のバランス?
何か一つの食品に偏ることなく満遍なく,30品目を食べるようにすること?
といったところでしょうか?
今日は,タイトルにもある通り,世間一般で言われるバランスの良い食事の疑問について説明します。
バランスの良い食事とは
実際に栄養学の教科書や高校保健の教科書に記載してある内容によると,「バランスの良い食事」とは3大栄養素の摂取エネルギーの構成比を指しています。
健康的な食事を実践するうえでの栄養バランスとして望ましいとされているのは
たんぱく質(P):12~15%
脂質(F): 20~25%
炭水化物(C):60~68%
とされています。
PFCバランスとも呼ばれていますね。
バランスの良い食事に関する率直な疑問
まず,これを見て感じることは,「なんでこんなにバランスが悪いのか?」という疑問です。
真にバランスの良さを求めるならP:F:C=1:1:1
つまり,約33%ずつ食す方がよっぽどバランスが良いように思えます。
こんなに偏りをつけているのは,何か科学的な根拠があるのだろう,と多くの人は納得してそれ以上疑問を持たないのかもしれません。
実際,栄養学の教科書にそう書いてあるのだから。
ところが,この構成比には明確な科学的根拠がないのです。
この構成比にした根拠は科学的理理由ではなく,文化的理由にあります。
バランスの良い食事の根拠はそれ!?
バランスの良い食事の構成比を考えた際の出発点として参考にされたのは,人は今まで何を食べてきたのか?ということ
そして調査の結果,多くの人々は3大栄養素の摂取エネルギーの構成比としておおよそ
P:F:C=2:2:6で食べていることがわかりました。
そこでバランスの良い食事として,上述の構成比が望ましいとされてきました。
この調査に科学的な根拠は見当たりません。
主食として米を食べている文化がある以上,炭水化物の構成比が大きくなっているだけの話です。
主食,主菜,副菜という概念がそのまま反映しているように思えてなりません。
”バランスの良い食事”の問題点
このバランスのよい食事の問題点は,とにもかくにもタンパク質が少なすぎること,そして糖質過多であること,この2点に尽きると思います。
言い換えると,人の体を作るのに重要な栄養素であるタンパク質が足りていない上に,多くの生活習慣病の原因である糖質を積極的に摂取している食事とも言えます。
たんぱく質の重要性については以下の記事を参照ください。
また,”バランスの良い食事”の根拠となった調査で「人は今まで何を食べてきたのか?」を調査したとありますが,人類が誕生してからの長い歴史に比すれば,農耕が始まって現代型の食事に移行したのは本の最近の話なのです。
本当に「今まで人は何を食べてきたのか?」を調査しようと思うのであれば,それよりもずっと前からさかのぼって人類が何を食べてきたのかを見ないといけないのではないでしょうか?
こうしたことを考えると,”バランスの良い食事”のバランスの悪さがわかってきたと思います。
健康的な食事で意識すること
バランスでないならば,何を意識すればよいかというと各栄養素の絶対量です。
体をつくるためにこれだけのタンパク質が必要ですよ,と言われているのにその量を満たしていなかったら,体は不調を起こすかもしれません。
家に例えるならば,この家を建てるのに10本柱が必要と言われているのに6本しか柱がなければ家は建ちませんよね。
だからこそ,必要な栄養素の量を満たすこと,不要な栄養素の量を減らすこと,それらを実践すればおのずと糖質制限+高タンパク質+メガビタミンという考え方にたどり着きます。
メガビタミンについては以下の記事で書いてます。
参考になれば幸いです!