こんにちは!
みなさんは料理で使う油にこだわりはありますか?
栄養素として欠かせない脂質の摂取源としての油ですが,これにはこだわりを持つ必要があります。
今回は,積極的に摂取したい良質な油とは?というテーマについて説明したいと思います!
植物油はヘルシー?
そもそも「油」と聞くと,太る原因になるものという認識が常識になっています。
しかし,油から吸収される脂質はそれ単独では太る原因にはなりません。
これに関しては以前記事にしたのでご参照ください。
そんな油ですが,植物油はなんとなくヘルシーなイメージがありませんか?
日本では昭和の時代に植物油は健康にいい油として大勢の人が動物性の油よりも選ぶようになりました。
しかし,植物性油は必ずしも健康的ではありません。
その理由の一つ目はマーガリンやショートニングなどのトランス脂肪酸は,不自然は構造をしており,体の中で栄養として有効活用されない点にあります。
それどころか,LDLコレステロール(=いわゆる悪玉)の濃度を上げ,HDLコレステロール(いわゆる善玉)の濃度を下げるというありがたくない働きがあります。
また,サラダ油として売られるコーン油,大豆油,紅花油,ひまわり油,ごま油などの一般的な植物油は熱に弱く酸化しやすいという特徴があります。
酸化した油は体内で炎症作用を起こす原因となりますが,多くの人はこれらの油をフライパンで加熱して料理していることが多いです。
また,製造法にも問題があります。
本来,植物油は低温でじっくり圧を加えて絞り出すものですから手間も時間もかかります。
しかし,効率的な製造のために,油の製造過程ではノルマルヘキサンという劇薬を添加して科学的に抽出,加熱処理を経て作られています。
メーカーの言い分では,ノルマルヘキサンは加熱処理の段階で無害化されるとのことですが,精製する際に油の一部がトランス脂肪酸になってしまうことなどが指摘されています。
植物油を使用するのであれば,低温圧搾製法で製造された良質なこめ油や大豆油などがおすすめですが,小分けのものを購入し,なるべく時間を置かないこと(酸化させないため),そして安易に熱を入れないことを意識して使うといいと思います。
積極的に摂りたい油は?
では,油はどんな油を使えばいいのでしょうか?
やはり植物性よりも動物性の油の方が人体にはなじみがあります。
人間の体で,脳や細胞膜などは脂質が材料で作られますが,その材料として動物性の油の方が代謝の過程で利用しやすいと言われています。
油は控えるものと言われがちですが,この点において油は重要な栄養素です。
現代人と単純に比較はできませんが,イヌイットやアイヌの人々は動物性の油の摂取量が大変割合が高いですが,肥満体形はおらず筋骨隆々の丈夫な体をしています。
動物性の油のバターやラードなどの飽和脂肪酸と呼ばれ,液体のようにサラサラしておらず,常温化では個体になっています。
そして,これらの飽和脂肪酸は一般的に熱に強く酸化しにくいという利点があります。
炒め物料理の際にフライパンに油をひいたり,揚げ物をしたりなど加熱の際は,動物性の油の方がよいでしょう。
参考になれば幸いです!