こんにちは!
当ブログでは,栄養の摂り方として,タンパク質やミネラルの重要性,そしてビタミンをメガ量で摂取することと健康との関係について発信してきました。
メガビタミンについては以下の記事を参照してください。
本日はメガビタミンの中で重要なビタミンである,ビタミンCについてその働きを紹介していきます。
ビタミンCの基本情報
そもそもビタミンというのは体の中での効能からA,B,Cなどのアルファベットで名づけられていますが,実際の成分名ではありません。
ビタミンCの働きをしている成分はLアスコルビン酸と呼ばれるものです。(でも,わかりやすく説明するために以後も広く知れ渡っているビタミンCと呼んで説明します。)
ビタミンCのイメージとして「酸っぱい」,「黄色い」というイメージがありますが,これもただのイメージです。
味はどちらかと言えば「苦い」という方が正しいです。
また,色も黄色くありませんが,ビタミンCをメガ量摂取すると,一時的に尿の色が濃い黄色になることもあります。
これを見ると「あぁ,ビタミンCをたくさん摂れているなぁ」という変な感想が脳裏に浮かんできます(私は)。
そして,これは大事なことですが,多くの生物はビタミンCを体内で合成しています。
自宅で飼っているワンちゃんもです。
しかし,その飼い主である人間はビタミンCを合成することが出来ません。
その他,モルモットやカピバラもビタミンCの合成能力がありません。
だから,彼らのエサにはビタミンC不足にならないように,ビタミンCがわざわざ添加されています。
ところが,人間はビタミンCの合成能力がないのに,普段の食事でビタミンCの積極的な摂取を心がけている人は少ないようです。
人は昔からビタミンC不足に悩まされてきた
逆説的な意見ですが,
「体にとって大切なものならば,体の中で合成できないのはおかしい。人やモルモットの体にはそれほどビタミンCが必要ないのではないか」
という考えを聞いたことがあります。
しかし,人間は昔からビタミンC不足に悩まされてきました。
それが「壊血病」です。
これは,歯茎や皮膚から出血を起こし,最悪の場合,命も落としてしまう病気であり,中世の大航海時代に船乗りに多く発症しましたが,これは長い航海の中では新鮮な野菜や果物が不足するために起こったと考えると説明がつきます。
実際,ビタミンCを含んでいる柑橘類を食べると船乗りは元気になったようです。
ちなみにLアスコルビン酸の名前の由来ですが,
ア=否定
スコルビン=壊血病
ですので,壊血病にならない物質という意味になります。
ビタミンCの体の中でのはたらき
現在,わかっているビタミンCの体の中でのはたらきについて代表的なものを紹介します。
コラーゲン合成の促進
コラーゲンは人体を構成するタンパク質の3割を占めます。
美肌にもコラーゲンは大切ですが,これはコラーゲンが細胞と細胞の隙間を埋める役割があり,ここが強固だと皮膚からの細菌の侵入を防ぐからです。
ここが脆弱だと細菌が侵入し,ニキビなどの吹き出物や肌荒れを起こしてしまいます。
免疫力を高める
体内に侵入したウイルスに対抗するインターフェロンというタンパク質がありますが,タンパク質とビタミンCがその材料となります。
必要なインターフェロンが十分に作られることによってウイルスを不活性化することができます。
ストレス性の疾患の予防
人は様々なストレスを受けると,体を守るために副腎皮質からコルチゾールを分泌します。
このコルチゾールの材料としてもビタミンCが必要です。
ビタミンC十分にあることで,ストレスに対するコルチゾール需要に寄与することができると言えます。
その他のはたらき
その他にも妊婦の出産時の痛みの軽減,活性酸素からの保護,白内障予防効果などのはたらきが報告されています。
参考になれば幸いです!