ビタミンの働きについてだいぶシリーズ化してきました!
それぞれのビタミンについては以下をご参照ください。
ビタミンC
ビタミンB
ビタミンE
今回は脂溶性ビタミンであるビタミンAのはたらきについて見ていきます!
ビタミンAの基本情報
ビタミンAはレチノールという成分の体内でのはたらきを指します。
レチノールの由来であるレチナは網膜を意味しており,ビタミンAは体の中で粘膜の健康を維持するために大切な栄養素です。
また,体内の細胞分化に欠かせないはたらきを担っています。
細胞分化とは,体内の細胞が特化した役割を持つことです。
細胞が,筋肉になったり,心臓になったり,腎臓になったり…など細胞がそれぞれの器官に分かれることにより,それぞれに特化した役割を発揮します。
これが細胞分化であり,ビタミンAはこの細胞分化に関係している栄養素のため,ビタミンAが十分にあることでそれぞれの器官の健康を維持できるとも言えます。
ビタミンAの体内でのはたらき
さきほど述べたようにビタミンAは体の粘膜や上皮細胞の健康に欠かせません。
粘膜や上皮細胞は体の外側にあり,空気やそこに含まれる細菌などに触れる機会が多くあります。
ここが脆弱だと口や目の乾き,口内炎,のどの腫れなどのダメージが起こりやすくなります。
また,粘膜は細菌やウイルスなどから体を防御するバリアの働きがあります。
ビタミンAが十分にあることで粘膜を健康に保ち,風邪などの感染症から体を守ることが出来るとも言えます。
ビタミンAは過剰摂取に注意!
ビタミンAは脂溶性ビタミンの中でも特に体の中で蓄えることができる栄養素です。
その多くは肝臓に貯蔵されており,その量は200日分ともいわれています。
それゆえにビタミンAを摂取する際は過剰摂取に気を付けなくてはいけません。
ビタミンAを過剰に摂取すると,発赤,脱毛,頭痛,筋肉痛などの症状があります。
しかし,現代人はビタミンAが不足していることが多く,サプリメントで日常的に摂取したからといって直ちに過剰症を心配するほどでもありません。
また,ビタミンAの必要量は個人差が多いため,ここでどれくらいの量なら安全でどれくらいの量を摂ると危ないかと一概に言えるものではありません。
ビタミンA摂取時に意識すること
では,過剰摂取にならないために何に気を付ければよいかというと,食事の中でタンパク質を十分に摂取することです。
ビタミンAは体内でキャリアタンパク質という輸送用のタンパク質に結合し,血液にのって肝臓などに運ばれます。
このとき,タンパク質が十分にないと,ビタミンAは単独で体内に存在することになりますが,ビタミンA単独ではその界面活性作用により細胞にダメージをもたらし,これが過剰症の原因になってしまいます。
よって,ビタミンAはタンパク質が十分に体内にあり,タンパク質と結合していればその副作用はおこりにくいとも言えます。
このブログで発信し続けている高タンパク食のメリットはここにもあらわれます!
参考になれば幸いです!
では,また!